「生きるのって、楽しい!」を伝えるアフリカンペイントアーティストSHOGENインタビュー

1枚の絵がきっかけで単身現地に渡り、村人と一緒に生きながら絵の修行を許された“唯一の外国人”であるSHOGEN。 ティンガティンガの『人々を幸せにする絵』という精神を基に“SHOGEN流”の新たな表現で制作を続けています。 SHOGEN の描くアートの背景に迫ります。「生きるって素晴らしい」記事を読んでそう感じてもらえると嬉しいです
「メディア」編集部

こんにちはまるカリです。

私の友人でもある、アーティストSHOGENの取材させて頂きました。

SHOGENは美大出身ではなく、画家を志して生きてきたわけでもなかったのですが、大手化粧品会社に勤めている中、雑貨屋さんで一枚の絵ハガキに思いがけずに出会いました。

背景が夕焼けの動物の絵。ティンガティンガというペンキ画でした。当時、その絵にすごく癒され優しい気持ちになれたSHOGENは「これしかない!!!!」と衝撃を受けてその日のうちにアフリカ行きのチケットを手配し、翌日に会社を辞めました。

そんなSHOGENが単身アフリカで何を学び帰ってきたのか、明日の命が約束されない村で、人と向き合い、孤独と向き合って、画家としての使命を見つけ帰国。
SHOGENが、命を懸けて、生涯やり抜くと決めた事とは何でしょうか?是非最後までご覧ください。

 

サラリーマンから画家に転身

 

まるカリ「たった一枚の絵出会いにで、翌日に会社を辞めるってどんな気持ちでしたか?」

SHOGEN「絵に吸い込まれるっていうか、背中押された感じです。自分の運を試してみたかったです。」

 

まるカリ「何のツテもコネクションもないままに、単身アフリカに乗り込んだんですよね?不安はありませんでしたか?」

 

SHOGEN「不安はなかったです。人生70年程ある中で、一年くらいチャレンジしてもいいやんって気持ちでした。親には反対されましたが、命を落とすかもしれないとしても、後悔のない人生を生きたいと思いました。」

 

ーその後、所持金10万円、語学力、コネクションすら無い中、タンザニアに赴き、タンザニアンアーティストとして最も定評のある NOEL KAMBLI(ノエルカンビリ)氏に弟子入りを果たす。

 

まるカリ「普段弟子をとらないという先生にどうやって絵を教えて貰ったのですか?」

 

SHOGEN「運が良かったんだと思います。先生から出された条件は3つです。1:狩猟すること 2:現地の言葉を話す事(※スワヒリ語) 3:ちゃんとお金を払う事」

 

まるカリ「現地の人々と同じ生活をすることは、当たり前のようで大変なことですよね。その条件を見事クリアして、アフリカで絵の師匠に弟子入りしたのですね」

 

SHOGEN「本来ティンガティンガは村以外の地の弟子はとらないというので、この出会いそのものが奇跡であり、運命だと感じました。」

※ティンガティンガ=エドアルド・サイディ・ティンガティンガが描き始めたアフリカ・タンザニア発のポップアートです。


「覚悟を決めたら世界が変わり、運を引き寄せた」

 

幸せ三箇条と村の掟

まるカリ「その後、村にはすっとなじめたのですか?」

SHOGEN「それが馴染むどころか最初の段階で早速村長の奥さんに止められて…」

 

まるカリ「え!?何があったんですか?」

 

SHOGEN「ティンガティンガの師匠であるカンビリ先生の家(ブンジュ村)に招かれたのですが、村長の奥さんに「この質問のあなたの答えによって村で受け入れるか否かを決める」と言われました」

 

まるカリ「どんな質問だったのですか?」

 

SHOGEN「ーもしこの世にお金というものがなくなったらあなたは生きていける人間ですか?という質問でした。」

 

まるカリ「…。なるほど」

 

SHOGEN「紙幣が価値を持たなくなった時に、あなたがどれだけ今まで愛を持って人に接してきたかで、生きていけるか生きていけないかの時代がくると村長の奥さんから告げられました、それに対して僕は『生きていけます』と答えたところ、『わかった。じゃぁ受け入れましょう』と村長の奥さんがみんなに頭を下げてくれて、ブンジュ村で暮らせる事になったんです。」

 

まるカリ「凄い精神性が高い村ですね。」

 

SHOGEN「村の人たちの心がすごく豊かなんです。その後村長がやってきて、村の幸せ三箇条を教えてくれました。」

 

第一条:毎日三食ご飯が食べれること
第二条:ただいまと言うと、おかえりと言ってくれる人がいること
第三条:抱きしめられると暖かいと感じられる心があること

 

まるカリ「日本にいると、つい当たり前で忘れてしまいそうな事ですが、感謝して生きないといけませんね」

 

SHOGEN「はい、ただ、どえらい村に来てしまったな~と当時は思いましたね(笑)」

 

命との向き合い方

 

まるカリ「SHOGENの絵には、アフリカで、感じた事や経験がそのまま投影されていると思うのですが、他にも印象的だった事はありますか?」

 

SHOGEN「ある日、僕が住んでいたブンジュ村で出会った友人が亡くなってしまったんです。ダンスクラブの前でたまたまギャングの抗争に巻き込まれ、殴り殺されてしまいました。」

 

まるカリ「それは辛かったですね。」

 

SHOGEN「ショックでしたね。でもその友人のお葬式に行って、涙を流して泣いていたら、大人20人位に囲まれ『何で泣いてるんだ』と怒られました。」

 

まるカリ「なぜですか?」

 

SHOGEN「ですよね。僕もなぜ?と思って『何で怒られなあかんねん』って反抗したんですよ。そしたら、言われた一言が衝撃で…『SHOGENは亡くなったその友人に真剣に向き合えなかったから後悔の涙を流しているんでしょ?この村では明日の命が約束されていない。だから真剣に向き合いなさいよって言ったのに、SHOGENは出来なかった。人と真剣に向き合えないんだったら、この村から出て行きなさい』って言われたんですよ」

 

まるカリ「言葉の意味は分かりますが、なかなか受け止められないですね…」

 

SHOGEN「向き合ってたつもりになってたからそれもショックでしたし、なんで…?と伝えたら『子供にとってよくないから村にいられると困る』って言われて

心をグサグサにやられて家に帰りましたよね」

 

まるカリ「かなりきついですね、友人が亡くなった事に加えて、自分がその友人と向き合えなかった事実を受け止めて、私は立ち直れる気がしないです…。」

 

SHOGEN「まぁでもこの出来事がきっかけで孤独と向き合うようになりました。教えてくれたのはカンビリ先生です。」

 

まるカリ「家に帰ってカンビリ先生に出来事を話たんですね。」

 

SHOGEN「はい、カンビリ先生が『なんでこのブンジュ村の人々が精神的に豊か分かるか?』と聞いてきたので『なんでですか?』と尋ねると『電気がないからだよ』と言われました」

 

まるカリ「電気がないから精神的に豊か…。どうつながっているのでしょう?」

 

SHOGEN「僕も(は?)ってなりました、カンビリ先生が言うには『日本とか先進国には、電気があるから、夜も読書が出来る、いつでもだれとでも連絡が取れたりするだろ?ここでは夜、明日誰に会おうか、どんな言葉をかけようかと考えて生活しているんだ。その人を想う時間こそが、幸せなんだよ。SHOGENは一日の中で誰かを想う時間は今までの生活でありましたか?』って聞かれて何も答えられませんでした」

 

まるカリ「生活の豊さから失ってしまった心かもしれないですね…なんか沁みます…。」

 

SHOGEN「カンビリ先生に『やりたいことが見つからない・どうなりたいかがわからないっていう人がいると、先進国の人は、こんな人に会いに行ったら良いとか、こういう人に話を聞いてみたら?となるかもしれないが、このブンジュ村では孤独と向き合いなさいと教えているんだ。自分の中の信念や、大切にしている人の顔が出てくる。その中に答えがあるんだよ。先進国の人が心が豊かになりたければ一日に電気を二時間なくしたらいい。』って教えて貰ってそこから孤独と向き合うようになりました。」

 

 

まるカリ「カンビリ先生からは絵だけではなく精神的な事も学んだのですね、孤独と向き合った結果見えたものや気づきはありますか?」

 

SHOGEN「孤独と向き合った時に、一番最初に村の子供たちの顔が浮かんできました。そこから、子供の幸せな瞬間を絵に描こうと思って今のスタイルが出来たました。絵を学びに行ったつもりだったが、どうやって人と向き合うかを学びとって帰ってきました。」

 

まるカリ「なるほど、孤独と向き合う事は、人と向き合う事なのですね。生きている事が当たり前ではないという村で、命の大切さを学びそして、画家としてのスタイルも確立できたのですね!!ちなみにSHOGEN自身、マラリアには3回かかったと聞きましたが、その時は死をそばに感じましたか?」

 

SHOGEN「はい、まぁ今見ての通り元気なので大丈夫だったのですが、マラリアにかかった時、寝込んでいると家の前に子供たちの行列ができました。そして一人ずつ、『SHOGEN今までありがとう』『SHOGENさようなら、大好き』って言葉をかけていってくれて…子供たちもこうして、今日会うべき人を思い浮かべ、大切な人と向き合い生きているのだというのを肌で感じましたし。そして、あぁ死ぬんやなと本気で思いました。」

 

まるカリ「幸い命を取り留めて良かったです。子供たちもそうやって幼いときから人と向き合いながら育って大人になっていくのですね。子供を持つ身としては感慨深いものがあります。まず自分自身が人と向き合えているのかなって…。貴重なお話をありがとうございます。」

 

子供は小さい大人

 

まるカリ「SHOGENが出した絵本の話を聞きたいのですが(うちも持ってます!)、これもモデルとなったのはブンジュ村の子供なんですよね」

 

SHOGEN「まさしく!ちょっと引っ込み思案のザイちゃん(当時3歳)がモデルになってます。」

 

まるカリ「絵本の背景やエピソードなどあれば教えてください。」

 

SHOGEN「子供の可能性をつぶさずに広げるっていうことはまさにこういうことか。というのを村で学びました。子供と真剣に向き合う大人を増やしたいなと僕自身考えるようになったのがきっかけでこの絵本を作っています。」

 

ーお医者さんになりたいザイちゃん

SHOGEN「ある日、カンビリ先生宅の隣の家に住むザイちゃん(当時3歳)がお父さんに『お医者さんになりたい』とぽろっと言ったんですよね。
そしたら、そのままお父さんはザイちゃんを抱えて病院の院長先生の元に連れて行き院長の目の前に座らせて『院長、あなたはどんな想いでこの病院を建てたのか、どういう風に患者と向き合っているのか、ザイに教えてやってくれ!』って急に言い出したんです。僕もその場にいたんですが…おいマジか!(笑)て正直思ったんです。でもそのまま院長はこんこんとザイちゃんに向かって話し出すんですよね、それで話終わった後にその病院の院長が僕に向かってことわざを教えてくれたんです。『この村にはことわざがあって、子供は小さい大人だと思いなさい。分からないんじゃなくて、分かりやすく話さないから分からないだけなんだよ。』って言われて、たった3歳の子供に全力で向き合っている大人にここでも衝撃を受けました。」

 

ー流れ星を捕まえたい

 

SHOGEN「また別の日にこんなこともありました。ザイちゃんではないんですが、他の家の子供が『流れ星を捕まえたい』とお父さんに言ってたんですよね。そしたら『よっしゃ、じゃぁ捕まえにいこう』と言って山に出かけて行ったんですよ。僕が関西人だからというわけじゃないですが、(いやいやいや、とれるかぁ~!)って内心ツッコミましたよね。そしたら1.2時間後親子が帰ってきて『場所が違ったんかなぁ~?』と真顔で話しているのを見て、(あぁザイちゃんの家だけじゃない。)この村はみんなそうなんだ!って思いました。

 

まるカリ「子供の可能性にしっかり寄り添う姿を目の当たりにしたんですね。だから【やってみないと分からないでしょ】という絵本タイトルなんですね。納得しました!」

画家としての使命

 

まるカリ「たった一枚の絵との出会いからアフリカにわたり、人生がひっくり返るような経験をしてきたかと思います、この旅を経てSHOGENが得たものはなんですか?」

 

SHOGEN「カッコイイ事を言いたいわけではないんですが、命と向き合い、孤独と向き合って、見つけたものは画家としての使命ですね」

 

まるカリ「画家としての使命はどのようなものですか?」

 

SHOGEN「今の日本は【何でも簡単に安く手に入ってすぐに捨てれる】100均みたいな文化で、ここに問題があると考えています。すぐに捨てる行為は人に対する愛情にも通ずるものがあるんじゃないかなと思います。モノづくりが出来る子はモノに対しての愛が深いし、モノに対しての愛が深いってことは、人に対しての愛が深くなるっていうこと。その子が大人になり、やりたい事が見つかって挑戦した時に、失敗したり壁にぶつかるときがくると思うんです、その時に愛をもってモノつくりしてきた子、ヒトに対して愛が深かった子はきっと気にかけてくれる人が必ず出てきて助けてもらえると思うんですよね。それがモノつくりのすばらしさだと思います。だから、僕は決して派手で大きいものをつくりたいわけじゃなくて、愛をはぐくむ行為をつくる。いつかその子が挑戦して挫折した時、助けてくれる人が出てくること。それこそが自分の画家としての使命でありものつくりだと感じています。」

 

まるカリ「SHOGENありがとうございました。」

 

現在、日本全国で個展やイベント、講演会などでひっぱりだこのSHOGEN

各種メディアにも掲載され、今、大注目のアーティストです。

ギルドプロジェクトのArt Fun Fesへの出演が決まりました!是非とも生のLIVEを見に来てください▼

6月21日(月)21時~23時 生放送♪

 

 

公式HP:http://www.nzu-risana.com/

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