Birichinata(ビリキナータ)シェフ 齊城庸平のしごと

2020にミシュランガイド京都・大阪選出されたほどの腕を持つ、実力派シェフ齊城庸平。彼が生み出した「幻のチーズケーキ」は人生のドラマと彼の努力、創意工夫の数々でした。
「メディア」編集部

今回は、実力派シェフの齊城庸平さんにインタビューさせて頂きました。

2020にミシュランガイド京都・大阪に選出されたほどの腕を持つ、創作イタリアンは地域の人から絶大な指示を受けています。

料理人だけではない、異色の経歴と過去を持つシェフのアチェロさんの想い、そして構想2年の幻のチーズケーキが出来るまでのエピソード、コロナ禍で表現者としてのあり方について悩み、そしてメディア集客スペシャリスト講座を実際受けてからの変化やこれからの展望に迫ります!

 

齊城庸平 独立までの道のり

自己紹介をお願いします。

 

齊城「齊城庸平です。職業は料理人です。」

 

料理人をはじめたきっかけは何ですか?

 

齊城「料理人になったきっかけは、料理って出してすぐに評価が返ってきて、リアリティがその一瞬の空気で感じられるから。この楽しさでのめり込んでいきましたね。

 

元々、オシャレが好きなんで洋服屋さんで働いたり、不動産屋でも働いてみたけど何か違った・・・

 

25歳までちゃんと仕事したことなかったし、どう仕事を選んだらいいかもわからへんかったけど、仕事をしていくうえで自分が「好き」や「楽しい」と思ったことじゃないと続けていけないなと気づいて、そこから飲食の道に入っていきました。

 

調理学校とかにも行かず、いきなり現場からスタートしました。
まず、東京の六本木にあるアメリカンワインバーのお皿洗いのアルバイトから初めました。

そこから結婚するので地元に帰り、地元の有名なイタリアンのお店にお世話になりました。親父の看病で1年くらいで辞めちゃいましたけど。」

 

「そこはどんなお店だったのですか?」

 

齊城「まぁ、所謂「超一流」のお店でした。約11年前、そこで僕のお師匠さんにあたるシェフに、プロの心構えというか、【料理に対する考え方】って言うのを学ばせてもらったかな。唯一会ったら背筋がぴくっとする方で、今でもお世話になっています。」

 

「その師匠から学んだ「料理に対する考え方」とはどんなものですか?「流儀」みたいなことですか?」

 

齊城「「流儀」と言うか「向き合い方」といったほうがいいのかな。シェフはたとえ1mmでも自分が納得しないものは一切出さない。それはちゃんと受け継いでいます。料理はレシピがあっても、気温とか、その日の仕入れによって火加減や味の調整が必要だったりするので。」

 

その人が料理業界で言われる「お師匠さん」的な存在の方なんですね。

そんな存在が一人いるって自分にとって凄く大事な事ですよね。

 

Birichinata(ビリキナータ)をはじめるまでのストーリー。

 

齊城「一流料理店ではまかないを作る事くらいしか出来なかったんだけど、やっぱり料理がしたくて「イタリアン」そして「フレンチ」のビストロのお店のシェフを経験して今があります。」

 

そんな背景と下積み時代をお持ちなんですね!


そこから独立に至るきっかけはなんですか?

 

齊城「最後は、自分のやりたい料理を出したい。っていう想いですかね。自分が納得するものや提供やサービス全てに拘りたいから、このお店がオープンする運びになりました。」

 

師匠であるシェフに学んだ【料理との向き合い方】が齊城さんを導いてくれたんですね。

 

齊城庸平の拘り

 

お店(ビリキナータ)について教えて下さい。

「Birichinata(ビリキナータ)」という店名やお店のコンセプト

 

齊城「ビリキナータ」はイタリア語で「いたずら」という意味なんです。

お茶目で笑えるいたずら心を出したいなという気持ちからつけましたね。

コンセプトについては、子どもからおじいちゃんまでも楽しめる空間であること。

気軽に来れてなおかつ、美味しいご飯が食べれてちゃんとした美味しいワインが飲めるお店がコンセプトです。

 

お店の拘りってありますか?

 

齊城「そうですね、全部基本的には自分が選んでこだわってるものなんで、もちろんカウンターの木、グラスや食器類全て自分が何をいいと感じるかその感覚をこだわりとして大事にしていますね。」

 

確かにすごくインパクトのある木ですね・・

 

齊城「モンキーポッドっていう「この木なんの木、気になる木~♪」でおなじみのハワイにある木で、普通は輪切りが多くて長さがあるものは珍しいんです。

この木目に惚れてすぐに買いました!」

 

運命的な出会いなんですね!

おいくらくらいするんですか?

 

齊城「木だけで100万弱しますね!木って加工賃と送料が高いんですよ。」

 

えーーーーーーーー高いっ!!!

世界に一つだけのものを手に入れるこだわり…

カトラリーやグラス細部に至るまで手を抜かない姿勢。スゴイです!

 

齊城「そうですね。料理は勿論ですけど、提供するものや、サービス含めで全てが体験ですから、そこまでセットです。せやし、料理人って分かりやすく言ってますけど、ほんまは「表現者」やと思っています。自分の頭の中を、料理や空間全てを通してカタチにしたい、と思ってるから。」

今は自分のやりたい料理、納得いくものを出せている感じですか?

齊城「正直、まだまだやと思います。お客様に対して妥協したものを出しているというわけではなく、自分が納得することっていうのは、ずっと僕たちはないんじゃないかな。それより今、毎日、自分が常に100%ベストを尽くせているか、「完璧」を目指しながらやってるかが大事なことなんじゃないかなと思います。」

 

「完璧」を追求し続ける姿は素敵ですし、提供サービスもパフォーマンスも全ての体験を通して齊城さんのプロフェッショナルが伝わってきます。神は細部に宿る。

 

ミシュランガイドに掲載

 

ミシュランガイドに掲載された時はやはりその影響は大きかったですか?

 

齊城「オープンする前はミシュランなんてくるとも思ってなかったからは「ミシュランきたら断ったるわー!」ってみんなに言うてたんですが、いざ電話かかってきた時には「やったーーーーー!」っていってましたね。笑」

 

ですよね!ww素直に嬉しいですよね。

齊城「まぁ確かに発売された時は問い合わせがあったんですけど、ミシュランをとったからといってやることは変わらないんですよね。ただ、世間一般の人にとって、わかりやすい評価を受けられたって感じですね。」

 

齊城庸平のしごと

 

料理人(表現者)の仕事をしていて一番良かったと思う瞬間はなんですか?

 

齊城「単純に「美味しい」って喜んでくれはることかな。」

 

シンプルにそれが齊城さんの原点なのですもんね。

 

料理人(表現者)として一番心に残ってるエピソードはありますか?

齊城「あぁ~…そうですね。これは、叶わへん夢やと思ってたのが、叶ったというか。

もう今では叶わない夢ですが、僕の夢は「両親に食事を作ってあげること」だったんです。

 

おかんが死んだ時、僕は二十歳で親不孝者、親父が死んだ時もまだ、料理人として一人前でもなくて、その後、独立し過ごしていた時に、たまたまFacebookでご年配の女性が

 

「庸平くんですか?あなたのお母さんとずっと仕事をしていたものですが、お母さんと顔がそっくりでメッセージしてしまったのですが、是非、食事しに行きたいです」

 

って連絡をくれて、わざわざ栃木から京都のお店まできてくれはったんです。

 

その時に、自分の知らないお母さんの話をたくさん聞いて、そして僕が作った料理を食べてもらった時に、お母さんに食事を作ってあげられた様な気がして。ほんの少し自分の夢が叶ったとうか。勿論母親本人ではないんですが、「美味しい」といってもらえたことで、自分の心が満たされた瞬間が一番忘れられないエピソードかな。

 

めちゃくちゃいいエピソードですね。ありがとうございます。

 

金髪・蝶ネクタイ・髭で一見奇抜でチャラそうな齊城庸平さん。

ただ、表現者として追求し続けるプロフェッショナルな姿勢にどんどん引き込まれていきました。

 

次回はそんな齊城庸平さんの拘り抜いた「ハッピーチーズケーキ」の誕生秘話と今後のビジョンについて迫ります。お楽しみに!

笑顔こぼれるHappy Cheesecake♪齊城庸平 構想2年の幻のチーズケーキ誕生秘話

 

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birichinata Instagram https://www.instagram.com/birichinata2016/

齊城庸平Instagram https://www.instagram.com/chef_acero/

齊城庸平Twitter  https://twitter.com/chef_acero

齊城庸平のチーズケーキを事前予約したい方はこちら https://bit.ly/3b3Dgvh

齊城庸平(アチェロ)の記事一覧 https://rim.guildproject.com/author/acero/