プロジェクトで良い人材を採用したり、チームを組むには人事スキルが必要。

新しいチーム、プロジェクトを立ち上げるときに必ず人事の力が必要です。人事なんてやったこと無いという人もこれを読めば人事が何をしているのか、どう考えているかが分かります。
「メディア」編集部
  1. 企業・組織・プロジェクトチーム必ずいなくてはならないのは「ヒト」

そしてヒトの「採用」「教育」「評価」「労務」などを行うのが人事です。

人事って何のスキルが必要かわからない方がほとんどではないでしょうか?

私もメーカーの人事として7年ほど主に「採用」「労務」に携わってきました。

新しくサービスを立ち上げたり、プロジェクトに取り組んだり、自分の企業に採用するのであれば、生産性の高い仕事にするためにも人事のスキルが役に立ちます。

難しい能力ではありませんが、全てが備わっている人がいると、チームをうまく回すハブ的な役割を担ってくれるでしょう。

つまり、あなたがチームのリーダーであれば一番最初に人事を仲間に引き入れる事です。もしくは、あなたが人事としてのスキルを身に着ける事です。

今回は企業人事を7年やってきた視点から、どのような能力が必要かをお話ししていきますが、プロジェクトや小単位でのチームを組む時にも役にたつと思います。

コミュニケーション能力

人事をする場合にマストと言って良いスキルがコミュニケーション能力です。ひとえにコミュニケーションと言っても様々な種類があります。

営業のように自発的にコミュニケーションを取る必要が必ずしも必要ではなく、接する人が何を求めているのかをいち早く察知し会社として伝えなければいけないことはしっかりと伝えるといった能力が求められます。

例として採用面接を挙げてみましょう。

新卒、中途問わず応募者と最初に接するのは人事です。面接をする時間が限られている中で応募者が能力、適性、キャラクターが求める人物に合っているかを聞きとらなればなりません。またそういった人間はどういう人物かを理解するためには関係部署の人とのコミュニケーションが大事です。

どちらのコミュニケーションが欠けていてもミスマッチが起こる確率が高くなり早期の離職につながります。

また能力が高く、企業やプロジェクトに採用したい人間だとしても必ず条件面で合意する必要があります。いかにお互いの条件を摺り合わせ、口説き落とすかというのも人事にとって必要な能力となります。

トラブル発生時の対応も重要です。

企業に限らず近年様々なハラスメント問題もありすが、このようなトラブルでの対応能力も求められます。

ポイントは両方の意見を聞き、対等に向き合うということです。一方的に片方が悪いと言う場合でも本当に10:0なのか?どこか疑うことは無いのか?と言う判断も必要です。

処罰をするとしてもお互いが前を向いていけるような解決策を講じれることが重要になります。

専門知識

コミュニケーションに次いで大切なものとして専門知識が挙げられます。人事の業務をするうえで法律知識はもちろん、様々な制度についても覚えていなければなりません。労働基準法、労働安全衛生法、社会保険などです。

またこれらの法律や制度はかなりの頻度で改定していきます。昔の知識だけでなく常にアップデートしていく必要があります。

相談に来た社内の人に対して

「ちょっと調べてから連絡します」

なんて答えられるよりは

「それについてはこうなっています」

とすぐ回答できる人事の人間が信頼されやすいのは当然ですよね。

専門知識は信頼にも繋がります。

社内外の情報にアンテナをはれること

社内の情報

社内トラブル対応や人材配置、昇格・降格などを行う上で机上の空論だけでは失敗することが多いでしょう。そこに裏付けとなる情報をきちんと把握していく必要があります。

そのために社内でコミュニケーションが取れる場(飲み会、サークルなど)に積極的に顔を出すのは効果的と思います。私自身そこで得た情報は仕事がかなり役に立っています。

社外の情報

採用のマーケティングを行う場合にも人材の市場を把握していないと折角募集を出していても応募者が集まらず現場が回っていかないなんてこともあります。そのために外部のエージェントなどから情報を集めることも必要です。

他にも上述したとおり法改正などの情報についてもきちんと情報を集めておく必要があります。

特に近年は働き方改革など非正規労働者など今まで弱い立場であった側の権利を上げていくよう法律が変わっていくので知らないまま就業規則が法律違反となっていたなんてことも起こります。

業務の正確さ

これも非常に大切なスキルです。

特に人に携わっているだけにミスをするとその人からの信頼が失われます。

自分の個人情報が正しく管理されている、人事考課は正当に行われている。

当たり前のことが間違っていると当然ですがその風当たりは強くなります。

人事の評価としてミスを起こさないことが最大の評価と言ってもよいでしょう。逆にどんなに業務スキルが高くても年に1回大きなミスをしてしまうといった方は人事には向いていないのかもしれません。

根回しができるか

関係部署を巻き込んで仕事をすることが多い人事だからこそ予め情報を通知してスムーズに業務を遂行しもらうことも必要です。

制度を変えたり、配置を変えたりすることは突然行っても反発される場合が多く上手くいくことのほうが少ないでしょう。

そのためにも社内でしっかりと人脈を築いて部署のキーパーソンを押さえ、こちらの意図をスムーズに伝達して仕事を進めることが多いです。

文章力

人に何かを伝える際の手段は様々あります。

その中でも最も多いのは書面による通知です。

採用活動をひとつ例に挙げてみても多くの人が先ず見るのは求人票であり、記載された文章からどういう人を求めているか、この会社で働きたいと思えるかを伝えなければなりません。

また社内向けの案内、メールを送ることも多いです。経営層向けなのか、スタッフ向けなのかによっても言い回し、言葉遣いも異なってくるでしょう。

状況に合わせて文字に起こすことが出来るスキルが求められます。

最後に

以上が人事に求められるスキルになります。

人事スキルが備わっている人もいるかもしれませんが、大半のものは意識していけば身につけられるものですので日々取り入れるトレーニングをしていくことをオススメします。

具体的には人と接する際に相手側の気持ちになって考える、モチベーションを上げる為にはどうすればいいか考えるだけで良いです。

仕事の生産性を上げために適材適所にヒトを配置してお互い気持ちよく働けると良いですよね。

これを読んでいただいた方が人事のプロフェッショナルとなっていただければ幸いです。