竹島水族館(たけすい)のメディアが面白過ぎる

竹島水族館のメディア戦略には、お金をかけずにファンを魅了する秘訣が詰まっています。飼育員の個性を活かしたり、他己紹介が上手だったり、コラボで相互にメディアを大きくしたり、ファンが楽しめる企画を考えたり。今回は戦略の紹介をします、解説はまた次回。

今回の記事は、竹島水族館のメディア戦略のレビュー記事になります。竹島水族館のメディアがすごいぜ!という事を伝えたい記事です。

 

まず始めに竹島水族館とは…

竹島水族館は愛知県蒲郡市にあるサッカーのハーフコート位の小さな水族館で、スタッフはわずか9名。(2023年10月時点 以前は7名)

13年前には年間入園数が12万人を切り、閉館の危機に直面していました。

飼育員さんは魚の世話をするだけで、お客様の視点や楽しませる意識が不足していることを課題に感じた館長の小林龍二さんは改善提案をしながら試行錯誤しましたが、最初は受け入れられず、竹島水族館は困難な状況にありました。

お金もない、知名度もない、人気生物もいない、更に狭いという三重苦、四重苦の中で、知恵と工夫を諦めず水族館の価値を発信しながら魅力を広めV字回復させ、令和4年には29万4,620人が来園する人気水族館に。

この様子は各メディアにも取り上げられ、2023年1月にはドラマ化もしました。

この記事ではメディア集客スペシャリストマスター講師のまるカリが、V字回復した竹島水族館のメディア戦略をご紹介します。

(私、水族館行った事ありません。しかし行きたくなりました。ここが凄いところです。)

 

商材ではなく人にフォーカスするメディア

どんな水族館で戦うか!ではなく、誰がオススメしている水族館なのか?誰が飼育員をして創っているのか?にフォーカスされています。

本来、企業なら、○○会社の田中さんとか、△△商事の佐藤さんなど会社の看板で仕事をしている方が多いかと思います。

組織に属していたとしても自分がメディアとなって自分の名前で集客できると、お客さんが価値を感じて一緒に応援してくれるファンになります。それこそがブランドの価値を上げていく第一歩です。

推しの飼育員のいる水族館になっているところが凄い!

思わずファンになってしまうような人柄が伝わるコンテンツです。

館長がまずおもろい。これを公式のインスタにぶっこんじゃうセンス。

統一感とか、世界観とか、インスタ運用のセオリーとか、ガン無視ですがこの人が作ってる水族館なら面白そう。

とまず思わせてくれます。

 
 
 
 
 
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スタッフブログを読んで貰えると分かりますが、水族館の飼育員さんたちの裏側が垣間見えたり、

うまくカッコよく見せようとしていないそのままの日常がかえって好感が持てます。

「期待値をあまり上げずに来ると、期待を超えれる水族館です。」と自分たちで謳うほど、この調整が上手です。

日本一魅せ上手で、楽しませてくれる、しょぼ水族館(良い意味で)なのです。

https://takesuiaq.exblog.jp/241937816/ 

新人のアヤちゃん(ここから読んでね↑)

 

朝の掃除で、チンアナゴ水槽の水を盛大に飲んでしまった駿ちゃんとか…。

 

とにかく、展示係としてアオリイカを見て欲しい桃井君とか…。

面白くないですか?会いたくないですか?

 

水族館に行って、ネームプレート見たら、「あぁ!あなたがチンアナゴの…」ってなりません?

飼育員さんにファンが出来る所以は、自分たち(飼育員)が生き物を確保しにいくことも影響しているそうです。

自分たちが採取しにいくのでその時のストーリを語れたり、ゲットした場所と近しい展示に出来たりもするらしいです。

 

たけすいの飼育員(飼育展示係)はみんな気さくで、

来館するみなさんと仲良くしたいと思っています。

すでに多くの常連さんと仲良くなり、ついつい館内で長話をしてしまうことも。

飼育員と仲良くなると、ウラ情報や生き物の話、次に考えていることの話や、

こんな魚を展示して、といった要望、デビュー前の秘蔵っ子が見れたりと、

楽しくてワクワクなことがイッパイ。

館内で飼育展示係を見つけたら、遠慮なさらず気軽に声をかけて下さいね。

引用元:公式HPより

 

 

他己紹介が上手

 

水族館の公式のInstagramや𝕏の運用を見ても同じです。

自分たちの水族館の紹介ばかりではなく、近所の美味しいスイーツを紹介したり、市を盛り上げるためのイベントやお祭りを発信したりしているのも素晴らしいポイントのひとつです。

 
 
 
 
 
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他己紹介が上手ということは、水族館の中も面白いという事です。

 

水族館もメディア

水族館そのものも言わばメディアであり、魚や水槽やショーはコンテンツです。

どう紹介してどう興味を持って貰えるか?が再来に繋がったりグッズ購入に繋がるわけです。

その為に、ポップを使って魚を紹介したり、展示方法に拘って見せたりしています。

展示も、昇格・降格制度があり、お客さんの立ち止まった秒数や反応を見て人気のないものは裏に下げられてしまうんだそうです。

 

話題になり口コミが起こる手書きのポップ

お金がなくても、場所がなくても出来る事を追求。

他の水族館では見られないクスッと笑えるコンテンツが人気。

みんなSNSで口コミしていますね。手書きのポップはSNSでしか見てませんがおそらくセンスに溢れ全部読みたくなるんだろうなと想像がつきます。

SNSにも愛が溢れているとか、感動したとかコメントが沢山きてます!

このメディア戦略を解説していきます。

竹島水族館の口コミが起きるメディア戦略を解説

 

コラボ上手!共創上手の水族館

コラボレーションした人たちとお互いのファンを交流させながら価値を大きくしていけるということです。

竹島水族館という場が、飼育員さんを含め、関わる人たちの寄稿型のメディアのようになっています。

コラボレーションすることで新しい価値が生まれたり、ファンと一緒に価値を共創するイベントをしたり色んな工夫をしています。

一部を紹介。

 

コラボレーション

 

イラストレーターとコラボ

 
 
 
 
 
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イラストレーターNAMIKOさんのファンが水族館に訪れる。

逆に水族館に来た人がNAMIKOさんのファンになったりする。

水族館とのコラボグッズを販売で双方のファンが増える!

 
 
 
 
 
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漁師さんとコラボ

竹島水族館の展示のうち、3分の1は地元の漁師から提供されたものなんだそうです。

漁師さんとそのファミリーは水族館の入館料が無料。

こんな地域とのコラボレーションもあるんですね。

漁師さんが「このカニは美味しいから食べたほうがいいよ」
と誘惑してきますが、そんなささやきにも負けず展示デビューしたりしています。

他にも、こんな面白い展示もあるみたいです。

じゅんさんとたつやさんという漁師がとった新種のエビは、その漁師さんの名前をとって『ジュンタツヒメセミエビ』と命名して展示しています。

 
 
 
 
 
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もらいっぱなしではなく、助け合いながら地域を支えていて素敵な関係です。

移動動物園や生態交換でコラボ

タカアシガニなど深海生物の展示・取り扱いが有名になり、全国の水族館への供給源と言われるほどになっています。

その代わりに、竹島水族館周辺では獲れない全国各地の生き物と交換しています。

 

ファンと共創して価値を大きくしていく

 

たけすいエンジェルスというファンアンバサダーがいる。

常連のお客さんの中から一緒に価値を共創するアンバサダーを就任しているのもメディア戦略として素晴らしいポイントです。

この方たちの意見は館長の命令と同レベルというものらしいです。

 
 
 
 
 
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♯ベストオブタケスイ

でフォトジェニックな写真を館内に飾るイベントでファンやお客さんを巻き込んでInstagramのイベントを行っていたりします。

 

まとめ

いかがでしたか?ブランディングとは何か?考えさせられます。

カッコよく作りこんだらいいってわけでもないことが伝わると嬉しいです。

あくまでも、たけすい=ダサいと言うわけじゃないです!!!(念のため!!!)

愛が伝わる魚の紹介ポップ、人間味あふれるスタッフブログ、ゆるめの公式HP

𝕏のアイコンはもっとうつり良い写真あるでしょ!と思う人もいると思いますが、このゆるさが竹島水族館のイメージに繋がっているのでこれが正解なのです!

カッコイイ水族館ではないけど、愛のあるアットホームな小さな水族館。

お金をかけなくてもお客さんに喜んでもらう工夫や、ファンになってもらうためのメディアの戦略や施策が沢山ありましたよね。

参考にして、ご自身のメディア運用にも取り入れてみてはいかがでしょう?

 

Point

・自分が看板に!人が伝わるメディア

・外観メディアでイメージが伝わる

・魅力的な他己紹介

・話題をつくり、口コミしやすいコンテンツ作り

・コラボレーションしてメディアを大きくする

・ファンを巻き込むイベントで価値を共創する

 

ではまた次回。

 

リンク

竹島水族館HP

https://www.city.gamagori.lg.jp/site/takesui/

住所:愛知県蒲郡市竹島町1-6
電話番号:0533-68-2059
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:火曜日(祝日の場合は翌日)・6月の第1週目の水曜日・12月29~31日 
※春休み・GW・夏休み・冬休み期間等は火曜日も開館
入館料:大人500円・小、中学生200円・小学生未満は無料

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本も出てました(NOアフィリエイト)

 

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