Webマーケティングについて知ろう(前編)

インターネットが日常生活に欠かせない存在となり、企業にとってはWebマーケテイングが必要不可欠なものとなりました。 さて、マーケティングではなく、“Webマーケティング”とは? 今回は前編と後編に分け、Webマーケティングの重要性や、その具体的な仕事内容について、はじめて耳にする方にもわかりやすくご紹介します。
「メディア」編集部

Webマーケティングとは

 

Webマーケティングとは、Webを中心としたマーケティングであり、販売(売り込み)をせずに、価値ある物が売れる仕組みをつくる活動のことをいいます。

物の創造から、顧客に選んでもらうまでの一連のプロセスであるといえます。

 

Webマーケティングとは、主眼が「顧客」にあるということであり、「商品」に重点を置く販売促進とは異なります。

 

ターゲットである顧客は“”なのか、顧客は“なぜ”商品の購入を検討しているのか、“どうすれば”顧客は自社商品を他社と比べて良いと思うのか。

このように顧客目線で考え、計画を立てることになります。

 

Webマーケティングは必要なの?

 

・消費者(見込み客)側

従前、テレビCMや新聞・雑誌の宣伝を通して行われていた、商品やサービス、企業、ブランドの認知は、Webが主流となっています。

 

また、情報収集をしたり、比較検討のために似た商品を調べたり、あるいは口コミを参考にしたりという購入意思形成までの一連の行動も、Webを通して行われています。

 

そして、実際の購買をECサイトによって完結させることが可能となったいま、消費者にとってはスマートフォンさえあれば、いつでも・どこでも・簡単にお買い物ができるというわけなのです。

 

・企業側

商品やサービスをが選ばれる仕組みをつくるためにマーケティングに奮闘する企業にとって、広告の効果判定が容易にでき、改善策を練りやすいWebを活用することは必然といえます。

Web広告が表示された回数や、クリックしてもらえた回数、またはWeb広告から自社サイトへ誘引することができた数などを数値化し、分析することで、企業は効率的にコンバージョンを達成することができます。

 

※コンバージョン=Web運営者が設定する成果。商品購入、問い合わせや会員登録など、サイトの種類によって成果も多種多様。

 

 

Webマーケティング担当者の仕事

 

Webマーケティング担当者(Webマーケッター・Web担当者)の業務内容は、大きく「集客」と「分析」に区分できます。

 

まずは自社サイトへのアクセス数を増やす(「集客」)ための施策を考えます。具体的には、SEO対策やWeb広告があり、後ほどご紹介します。

 

集客に続いて、最終目的である“コンバージョン率”を向上させるために、ユーザーが自社サイトへ訪れるまでの経路や、サイトからの離脱率・回遊率などを「分析」し、さらなる施策を考えていきます。Webマーケティングについて知ろう(後編)でお話します。

Webマーケティングについて知ろう(後編)

 

Webへの集客のための施策

 

①SEO

SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、「検索エンジン最適化」という意味です。

 

GoogleやYahooなどの検索エンジンで、消費者がキーワードを検索した場合に、自社サイトをより上位に表示されるようにする対策のことをいいます。

 

消費者の目に留まりやすくすることで、自社サイトへのアクセス数を増やします。その結果、コンバージョンの達成ができれば、正しくSEO対策ができていることになります。

 

長所
・広告費をかけずに、集客することができる
・検索行動によって集客を図るため、ユーザーの検索キーワードに最適なコンテンツにすることによって、コンバージョンに結びつきやすい
・サイトへのアクセス数を安定的に生み出せる

 

短所
・SEO対策を行ってから、効果として表れるまでに時間がかかる
・検索エンジンがアップデートされアルゴリズムが変更することにより、順位が変わってしまう

 

 

 

②リスティング広告

リスティング広告は、「検索連動型広告」とも呼ばれ、消費者が検索エンジンで入力する”キーワード”に関連のある広告を、検索結果に表示させる広告のことをいいます。

 

消費者にとって関心の高い広告であり、宣伝効果を高めることができます。

 

長所
・先ほどのSEO対策と異なり、即効性が期待できる
・検索結果に、確実に広告を表示させることができる

 

短所
・広告費がかかる(ただ、少額から可能な広告もあります)
・広告かオーガニック検索か一目でわかるため、広告を毛嫌いしてユーザーにクリックされにくい

 

 

 

③アフィリエイト広告

いまは「成果報酬型広告」との認識が強いですが、もともとは英語「Affiliate」の「提携する」という意味からきています。

 

ASP(Application Service Provider)という媒体を介して、広告を出稿する広告主と、ブログやサイトに掲載したい広告を選ぶアフィリエイターによって成り立っています。

そして、アフィリエイターに選ばれることで、はじめて広告が掲載されます。

 

消費者が“見た”だけでは広告費が発生せず、“コンバージョンに至ったとき”に課金されることが大きい特徴といえます。

 

長所
・コンバージョン単価を広告主で設定ができる
・ASPを通して広告が掲載されるため、個別に条件等の交渉や取り決めの手間がなくて済む

 

短所
・ASP利用料が別途かかる
・アフィリエイターに選ばれないと、広告は掲載されない

 

 

 

④アドネットワーク広告

通常であれば、Webサイトやソーシャルメディアなどの広告媒体一つに対して、個別に契約を交わします。

 

このアドネットワーク(Ad Netwark)広告であれば、複数の広告媒体を“ひとつの媒体”として配信ネットワークが作られていて、同時にまとめて、多数メディアに対して広告を配信することができます。

 

短所
・ターゲットユーザー層が異なる場合には、複数のアドネットワークに出稿する必要がある
・アドネットワーク事業者がもつ媒体に掲載されるため、ターゲットユーザー層が異なる媒体に対して掲載される可能性もある

 

 

 

⑤SNS広告

Instagram、Facebook、Twitter、YouTubeやLINEといったSNS(Social Networking Service)を利用した広告のことをいいます。

 

長所
・ユーザーの属性にあった広告を配信することができる
・広告費が比較的安い
・ユーザーによる拡散が期待できる

 

短所
・若年層以外のターゲットへアプローチしづらい

 

 

 

 

⑥リターゲティング広告

過去にWebサイトを訪れてくれたユーザーを追跡して、同ユーザーが訪れている別サイトに広告を表示するものです。

 

長所
・コンバージョンしなかったユーザーに、再度サイトへ訪問してもらう機会をつくることで、コンバージョンを達成できる可能性を高める

 

短所
・ユーザーに不快感を与えやすい

 

 

 

⑦メールマーケティング

メルマガの他にも、ターゲティングメール、ステップメール、リターゲティングメールなどの手法があり、メールを使ったマーケティングのことです。

 

長所
・必要な人に適切なタイミングで配信できる(マスコミュニケーションの限界)
・コストが低く、費用対効果が高い

 

短所
・メールアドレスの取得や配信タイミングの計画など、手間がかかる

 

 

 

 

まとめ

前編となる今回は、Webマーケティングの重要性と、Webマーケッターとしての業務の一部である“Webへの集客”のための具体的な施策について、ご紹介しました。

 

Webマーケティングの仕事は、Webへ集客しただけでは終わらず、コンバージョンを達成させることまで求められます。そして、コンバージョン率を上げていくために必要になってくるのが、集客に続く「分析」です。

 

次回「Webマーケティングについて知ろう(後編)」では、この「分析」に関わる部分についてお話させていただきます。

Webマーケティングについて知ろう(後編)