近年、グロースハックという言葉が、Webサービスやソーシャルゲームなどを運営している人たちの間で頻繁に聞こえてくるようになりました。
今回は、このグロースハックというものがいったい何なのか、何をやればいいのかについて考えていきます。
目次
グロースハックとは?
「グロースハック」とは、Webサービスなどを運営している会社や人が、彼らのユーザーの行動や購買などのデータを分析することで、サービスの改善サイクルを回していく手法のことを言います。
何やらわかったようなわからないような感じがするかと思いますので、1つずつ見ていきましょう。
ちなみに、グロースハックする人たちのことを「グロースハッカー」と言います。
グロースハックするもの
まず、「Webサービス」ですが、例えばAmazonや楽天のようなショッピングサイトや、NewsPicsやGunosyのようなニュースサイト、Yahoo!のようなポータルサイトなどがあります。
またその他にもパズドラやモンストのようなゲームアプリでもグロースハックの手法が取られています。
インターネットにつながっているサービスは、ほぼすべてがグロースハックの対象サービスだと思ってよいでしょう。
データを分析
次に、「ユーザーの行動や購買などのデータを分析」です。
自社で製品やサービスを運営していると、少なからずそのサービスを使ってくれたユーザーのデータが取得できるはずです。
このデータを分析することで、どのようなユーザーが、どのようなタイミングで、どのように自社のサービスを使ってくれているのか、その他にも様々なことが見えてきます。
データ分析ツールもいろいろなものがありますが、手っ取り早く始めるには「Google Analytics」がお勧めです。
改善サイクル
そして最後に、分析した結果を元に「改善サイクル」を回していきます。
製品やサービスの品質を向上させたり、ユーザーが望む新機能を実装したり、または広告などを使ってキャンペーンのプロモーションをしたりと、その製品、サービスをより多くのユーザーに使ってもうらための施策を実施します。
計画を立て、実行し、その結果を評価・分析して、改善につなげる。
みなさんご存知のPDCAサイクル(Plan – 計画・Do – 実行・Check – 評価・Act – 改善)です。
AARRR
また近頃では、グロースハックと言えば「AARRR」という言葉がよく出てきます。
「AARRR(アー)」はマーケティングのフレームワークで、「Acquisition(獲得)」「Activation(活性化)」「Retention(継続)」「Referral(紹介)」「Revenue(収益)」の5つの単語の頭文字です。
このフレームワークを使って、実際にユーザーの行動を分析していきます。
これらの5つが理想的に回っているかどうか、チェック・分析することで、自社の製品やサービスの強みや課題を見つけて、今までよりも多くの人に受け入れてもらえるような製品・サービスに成長させていきます。
オススメ本、「Hacking Growth グロースハック完全読本」
グロースハックについてもっとしっかり学びたい人にはこの本がオススメです。
Dropboxの創業メンバーであるショーン・エリス Sean Ellis著
グロースハックという言葉の生みの親でもあります。
Dropboxの成功事例の他にも、アドビや、エアビーアンドビーやFacebookなど複数の事例をあげながら、分かりやすく紹介しています。
グロースハックチームの必要を感じた方は読んでみると良いかと思います。
まとめ
グロースハックとひとことで言っても、その道のりは平たんではありません。
ただし、何も知らず闇雲に突き進むよりも、必要なデータを取得しAARRRを使ってユーザーの行動を分析していけば、必ず改善につながるような傾向が見えてきます。
最初は何をやるにしても不慣れで時間もかかってしまいますが、あきらめずにできることからコツコツとやっていきましょう。
今は、わからないことがあれば、ネットで調べればたくさんのノウハウが出てきます。
それでもわからない場合やより詳しく知りたい、勉強したい方は、少しお金はかかりますが書籍を購入するのも良いですし、セミナーに参加すれば実践的に学べて非常に効果が高いのでお勧めです。
今後もたくさんのWebサービスやアプリなどが生み出されてきます。
自分のサービスをより多くのユーザーに使ってもらうために、グロースハッカーの需要はますます増えてきますので、しっかりと勉強して実践を積んでいきましょう。