もしもフリーランスでデザイナーやシステムエンジニアのお仕事を始めるならば組合に加入することをおすすめします。
会社員の時には社会保険や保証も会社がある程度負担してくれますが、フリーランスとして独立して活動を始めるとそれらも自分で負担をしなければなりません。
また、組合に加入することで社会保障に加えていくつものメリットがあります。
目次
フリーランスの負担を軽くする組合とは
いままで企業に所属していて、そこからフリーランスとして独立したいと考えるデザイナーやシステムエンジニアの方はたくさんいらっしゃると思います。
ですが、いざ本当に独立してまず大変なのが健康保険の問題です。会社員として企業に所属していた場合、会社は会社員の年金や保険料を半分負担してくれます。
しかし、フリーランスとして独立すると、いままで会社が負担してくれた半分の年金、保険料を全額自分で払わなければならなくなるのです。
加えて、会社員の場合は万が一病気や怪我をして働くことが難しくなった場合、最大で一年半という期間で所得補償を受けることが出来ます。
これも、フリーランスとして働いていた場合には受けることはできません。
このように、フリーランスは会社員である場合と比べると社会保険や保証を受けにくく、安心して働けるとは言いにくい環境です。
しかし、このようなフリーランスの負担を軽くしてくれる組合が存在します。
組合に加入することでフリーランスとして働く際の負担を軽くすることが可能なので、組合の入り方がわからずに独自に動いてきたという方も、組合への加入を考えてみることをおすすめします。
フリーランスが組合に加入するメリットとデメリット
フリーランスとして働いているデザイナーやシステムエンジニアの方が組合に入るメリットとして、まず注目すべきなのが国民健康保険料を抑えることが出来るという点です。
前述したとおり、フリーランスとして働く場合は自分で国民健康保険に加入して保険料を支払わなければなりません。
しかし、国民健康保険に入らずに、健康保険料をカバーしてくれる組合に加入することによって保険料の負担を軽くすることが出来る可能性があるのです。
また、組合の中にはセミナーなどの支援イベントを開催しているところもあります。
そのようなイベントではスキルアップをするだけではなく、人脈を広げる機会になるでしょう。
組合自体がフリーランスの方に案件を紹介していることもあるので、大きな仕事のチャンスをつかめるかもしれません。
その他、組合では人間ドックなどの福利厚生を提示しているところもたくさんあります。
組合によってさまざまな優待を受けることが出来るので、加入する前に加入条件や入り方などと加えて福利厚生についてもチェックしておきましょう。
反対に、組合に加入するデメリットとしては国民健康保険の恩恵を受けることが出来ないということが挙げられます。
国民健康保険は収入によって保険料が変動します。
ですので、例えば前年に得た収入が今年に入り激減して保険料を支払えないといった場合でも、窓口で相談することによって解決できる可能性があるのです。
しかし、組合の場合は保険料は常に一定となります。そのため、独立したてで収入が極端に少なく少しでも支出を抑えたいというような場合には、あえて組合に加入せずに国民健康保険に加入するというのも選択肢のひとつと言えるでしょう。
フリーランスの組合の入り方
では実際にデザイナーやシステムエンジニアのフリーランスの組合の入り方はどのようにすればいいのでしょうか。
組合と一口に言っても職業や活動する地域などによってさまざまな組合があります。
また、組合によって加入するための条件があり、その条件も組合によって異なります。
例えば、フリーランスのシステムエンジニアを支援する全国ソフトウェア協同組合連合会に加盟している組合は日本全国で20以上あり、それぞれの組合で加入条件が異なります。
首都圏を中心に活動するフリーランスのシステムエンジニアを支援する首都圏ソフトウェア協同組合は、加入する条件として「指定地区内に事業所を有すること」「月額1万円の組合費の支払い」を加入の条件としています。
フリーランスのデザイナーを支援する代表的な組合は文芸美術健康保険組合です。
この組合にも加入するための条件があり、それはイラストレーター、デザイナー、漫画家などの文芸や芸術に関わる活動をしていることと入会金、年会費の支払いです。
組合への加入は、各種組合の加入条件を満たした上で申込書などの必要な書類を提出することで行うことが出来ます。
まずはどのような組合があるのかを調べてみて、加入条件を確認したうえで電話などで問い合わせてみるといいでしょう。