【節税と脱税の違いを知って正しい納税!フリーランスの確定申告のすすめ

「節税」や「脱税」など、フリーランスは自分で確定申告を行わなければならないため、申告にある程度知識が必要です。今回は、節税と脱税の違いや、青色申告のポイントなど、フリーランスが税申告を行う上で使える情報を解説します。
「メディア」編集部

「節税」や「脱税」など、税に関する用語は聞いたことはあっても、細かい意味まではよくわからないという方もいるのではないでしょうか。フリーランスは自分で確定申告を行わなければならないため、申告にある程度の知識が必要です。そこで今回は、節税と脱税の違いや、青色申告のポイントなど、フリーランスが税申告を行う上で使える情報を解説します。

 

「節税」と「脱税」は何が違う?

節税と脱税、この2つは似た言葉なので違いがあまりよくわからない方もいるかもしれません。

しかし、2つの言葉の意味は大きく異なります。節税とは、法律の範囲内で税額を小さくすることです。例えば経費と認められる支出を細かく計上したり、控除額の大きい青色申告を行ったりといったことが挙げられます。

一方、脱税は収入を実際より少なく計上したり、経費を実際より多く計上したり、事実と異なる申告を行うことにより、税金を少なくごまかすことを言います。

これらの2つで決定的に異なる点は、法律に触れる行為か否かということです。

節税は合法的な方法ですが、脱税は法律違反にあたります。

脱税がばれた場合、非常に多くのペナルティを受けることになります。

まず刑事罰です。10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、あるいはその両方というものです。

そして申告済みの税金と本来納めるべき税金の差額分のほか、延滞税・過少申告税・無申告加算税・重加算税といった税金をプラスで払うことになります。

これらは「追徴課税」と呼ばれるもので、税率は税の種類によって異なりますがおおよそ本税の5~40%と少なくありません。節税と脱税は似て非なるもの。違法行為である脱税には非常に大きなリスクがあります。絶対にやめましょう。

フリーランスの確定申告は「青色申告」がおすすめ

前項でもふれましたが、合法的な節税を行う分には何の問題もありません。

フリーランスの場合は毎年自分で確定申告をする必要がありますが、おすすめなのが「青色申告」です。

節税を行うのであれば、青色申告は外せません。青色申告とは、事業者が行う確定申告の種類の1つです。

ほかには「白色申告」があります。

 

この青色申告や白色申告が普通の確定申告と異なる点は、特別な控除が適用できるということ。なお、青色申告特別控除額は65万円、白色申告特別控除額は10万円なので、青色申告の方が圧倒的にお得です。

ただし、青色申告をするためには必要な手続きや条件もあります。

まず、税務署に開業届を提出すること。これは青色申告と白色申告どちらにも共通することです。

 

次に「所得税の青色申告承認申請書」を提出します。

この申請書は提出期限が決まっており、申告を行いたい年の3月15日まで(例えば2020年分なら2020年3月15日まで)です。

なお、新規開業した場合は開業後2ヶ月以内など、状況によって期限が異なるため注意しましょう。また、青色申告を行うための条件として、複式簿記により帳簿を作成することが挙げられます。

帳簿の作成の仕方が違うと青色申告と認められないので、こちらも注意が必要です。記帳の仕方については、税務署が行う記帳説明会や、税理士が行う無料相談会などを活用しながら勉強する方法もあります。

 

また、青色申告用の帳簿を作成できるソフトなどを活用するのも1つです。このように、しなければならないことはいくつかありますが、クリアすれば大きな控除が受けられるため、やはり青色申告は押さえておくべきでしょう。