営業成績を伸ばすために、アプローチ数を増やす方法はセオリーです。
高いノルマを達成するためには数をこなす必要があります。しかし、それだけでは効率がよいとはいえないでしょう。
できる営業マンはいろいろなテクニックを使っています。心理学もそのなかのひとつです。
本記事では心理学を利用した商談方法や、営業でトップを狙うための心構えについて解説を行います。
心理学を利用して商談を成功に導こう
営業は人とのコミュニケーションが大切です。他人の心をつかむアプローチとして、心理学を勉強しておくといろいろな場面で役に立ちます。
例えば、商談相手と短い時間で親しくなりたいのであれば、「バックトラッキング」が有効です。バックトラッキングとは相手の言葉をオウム返しする行動を指します。
人は他人から自分の言葉をオウム返しされると、自信を持ちやすい性質を持っているのです。
また、話し相手に好意を持ちやすくもなります。
初対面の相手に対して、どのような話をすればよいのか迷ってしまう場合は、バックトラッキングで心の距離感を縮めるのがおすすめです。
商談相手との仲をさらに深めたいときは「カリギュラ効果」を意識してみてもよいでしょう。
カリギュラ効果とは、秘密や禁止されている事柄に対して惹かれてしまう性質のことです。
「本当なら口外できないのですが、実は…」といった言い回しは特別感を演出できます。
相手は秘密を提供されたことにより、信頼感を抱きやすくなるでしょう。いきなり秘密の話をすると違和感がでてしまうので、商談の締めに入る前など、ここぞという場面でカリギュラ効果は利用したいところです。
最初の商談であまり手ごたえを感じなかったとしても、すぐに諦めてはいけません。
その後もメールや電話は定期的に行うようにしましょう。はじめは印象があまりよくないケースでも、積極的にアプローチを続けていれば「ザイオンス効果」の恩恵を受けやすくなります。
ザイオンス効果とは同じ人やものに何度も触れているうちに、いつのまにか好意を持ってしまうことです。
相手に嫌悪感を持たれないバランスは意識しながら、コミュニケーションを継続させるようにしましょう。
営業成績を伸ばすための極意
営業成績を伸ばすアプローチとして心理学は有効ですが、テクニックだけに走ると失敗の元です。
営業でもっとも大事になるのは、相手のニーズを満たすこと。営業マンは当然、自分の成績のために商品を売りたいのですが、その雰囲気がにじみ出ていると失敗の可能性は高くなります。
自分のために商品を売るのではなく、相手のために売るという発想を持つことがなによりも重要なのです。この商品を使うことによって、相手にどのようなメリットがでるのかをよく考えるようにしましょう。
売る商品が相手のためになると確信できれば、粘り強い話し合いもできるようになります。
ただし、商品のメリットを相手に伝える際、こちらから一方的に説明をしても、相手の心にはあまり響かないでしょう。
下手をすると押し売りのようなイメージをもたれ逆効果になることもあり得ます。
商品を勧めるときのコツは相手に商品のメリットに気がついてもらうことです。
質問をいくつか行い、上手くリサーチしていきましょう。
相手の課題を解決するための手段として、この商品が必要だということに誘導できれば、商談は自然とまとまるはずです。
一流の営業マンになるほど、こちらから強引にいく人は意外と少ないことを覚えておきましょう。